大判例

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札幌高等裁判所 昭和26年(う)714号 判決

原判決の認めた事実は「被告人は昭和二十六年八月三十日小樽市永井町一丁目十二番地旅館業村川福三郎方で同人より同月二十一日より同月三十一日までの宿泊代金等金二万四千九百六十六円の支払の請求を受けるや同人に対し『今から五日後には必ず支払う』旨虚構の事実を申し向け、同人をその儘誤信させ、よつて即時同所において同人より右金額につき五日間の猶予をうけて右宿泊代金等の支払を免れ以て財産上不法の利益を得た」というのであるが之に対し公訴事実は右宿泊代金二万四千九百六十六円を支払はず財産上不法に利得したというのであつて認定事実の方が被害の量が少ないのである。かゝる場合は被告人の防禦に実質的な不利益を生じないのであるから訴因の変更をする必要は毫もない。所論は原判示第二の事実摘示中の「右金額につき五日間の支払の猶予をうけて」とある文言に拘泥して徒らに原判決を攻撃するものであつて採用するに値しない、論旨は理由がない。

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